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2021年度埼玉県公立高校入試総評

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2021年度の埼玉県公立高校の入試が終わりました。
2020年はコロナ禍の元、学校生活そのものが非常に窮屈な年だったかと思います。
首都圏の緊急事態宣言もまだ解除されず、より不安な気持ちで受験した方も多かったでしょう。
支えるご家庭も気遣うことが多く大変だったろうと推測いたします。

今回の学力検査問題・学校選択問題について。
総じて、全体的には範囲縮小の影響もあってか、易化していたように感じました。

【国語】
長文読解の難易度は例年通りでしたが、漢字は中3内容が省かれ例年の埼玉県の漢字問題よりは平易なものが多かった様子です。古典は教科書でも登場する『徒然草』からの出題で時代背景などを授業で確認していた生徒さんも多かったのではないでしょうか。作文は1つのグラフから読み取るものとなっており、漢字・古典・作文はいずれも例年より易化しているように見えました。

【数学】
配点が変わって、大問1だけで65点、基本的な問題に力点が置かれた形です。また、その他の大問についてもしっかり基礎的な力をつけていた人には解ける問題が多かったのではないでしょうか。

〈学校選択〉
全般的にはこれまでの学校選択問題より易化しており、上位校を狙う学力を培ってきた人たちでは、いかに外さないかが重要だったかと思います。
大問4にクセがあったところと、大問5は動点の問題で苦戦した人もいたかもしれません。

【英語】
形はこれまで通り、量的にも変わらないものでした。範囲が狭まり文法的な難しさがない分読みやすさはあったかと思います。英語の得意不得意で点数差がついたのではないかと思います。

〈学校選択〉
こちらも学力検査同様でしたので、基礎的な英語力をつけている人たちは、解けた人も多かったのではないでしょうか。
(学校選択の受験生は英語ではあまり差がついてないかもしれません。英語で大幅に差をつけることを狙っていた人は痛い…かも?)

【理科・社会】
難易度は例年通りかという印象ですが、理科はやや珍しいところを問題にしてきていたように感じますので、全般的な知識に不足があった場合は解きにくいものがあったかもしれません。
社会は範囲が狭い分、地理・歴史をきちんとおさえていた人には有利でしたが、逆にそこをおさえられてなかった人には重い問題もあったかもしれません。


【理智の會より】
全般的に、コロナの不安の中でも受験生としての学習ができていた人には得点を伸ばせた試験だったように見受けられます。
ただ、こうした社会情勢の中、ご家庭の事情などで通年の受験生同等に勉強に打ち込めない方もいらっしゃったでしょうし、
その点は受験生本人の頑張りだけではどうしようもない苦しさが大きかったのではないかとも思います。

結果発表はこれからですが、どなたもこの状況下での学校生活および受験を、
ご自身の経験として強さにしていってもらいたいと切に願います。

【中1・2年生へ】
来年度の入試について。
現中学2年生(新中学3年生)の受験ですが、コロナの影響などを考慮すると、今回同様基礎的な内容を重視する傾向になるのではと予測します。
世界的な流行・感染者数や死者数増加など、警戒することも多く色々と控えめにせざるを得ない日々ですが、
中1・2年生の内容に弱さがある人は、基礎学力を見直す努力を早めに始められるかが重要かと思います。
今回、私立高(とりわけ上位校)は公立校ほどの易化はなく、例年通りの難易度の選抜試験を行っていたように見受けられます。
単願・併願とわず私立高受験については、コロナに負けずに学業を修めることは必須と言えます。
今回の受験では当塾の生徒さんの場合、例年通りにしっかり復習を含む学習をこつこつ行い、学力を早めに伸ばすことで上位校合格を勝ち取った方が目立ちました。

中学生で周囲・環境の波を乗り越えて勉強するというのは難しいことだとは思いますが、こうした情勢の中、私たちと一緒に勉強しようと来てくださる生徒さん・ご家庭と、目標に向かってともに歩んでいけたらと考えています。

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